天武天皇の御代の白鳳9年(680年)に創建され、元和10年(1624年)から今の場所にある大原八幡宮で、今年も放生会(仲秋祭)が9月21日から25日まで開催されています。
放生会(ほうじょうえ)とは、捕獲した魚や鳥獣を野に放し、殺生を戒める宗教儀式です。仏教の戒律である「殺生戒」を元とし、日本では神仏習合によって神道にも取り入れられました。収穫祭・感謝祭の意味も含めて春または秋に全国の寺院や、宇佐神宮(大分県宇佐市)を初めとする全国の八幡宮(八幡神社)で催されています。
今日は大原神社の例大祭として、本殿での神事や巫女が鯉を池に放つ儀式が行われました。
古来から現在に至るまで一度たりとも衰退せずに、季節の節目に伝統行事が行われる神社の存在は、日本人がいかに自然に対する畏敬の念を持っているかを証明するものです。その気持ちを忘れないことこそ、日本が長く繁栄する条件だと思います。