日田彦山線、早期の復旧でルートの維持を❢❢(新聞記事あり)

2年8カ月、添田~夜明間の不通のつづく「日田彦山線」

 「日田彦山線の復旧に関する説明会」が3月1日に大鶴・夜明地区住民を対象に開催されました。市からの経過報告・JR九州からのBRT案の説明のあと意見交換が行われ、結論としてはBRT案の中で利便性の高い公共交通の在り方を求めていくことなりました🤔

 鉄道での復旧については、ランニングコストの一部負担を求めるJR九州と、それを拒否する沿線自治体との意見の乖離が大きく不可能な状況です。多くの沿線住民は鉄道に愛着を感じていますが、2年8カ月もの間の不通が続く中、これまでより利便性が高くなる形なら、一刻も早くこのルートの公共交通の確保を行ってもらいたいというのが正直な気持ちと思います。

 私としては「BRTルートの完成に2年かかるとしても、まずは現在の代行バスのルートや停留所の数を利用しやすい形に見直して、利便性の確保を前倒ししてほしい。夜明駅へのバスのアクセスを改善してほしい。」ということなどを要望しました。

 JR九州としては「利便性の確保や、線路のルートを生かした地域振興については沿線住民の要望を受け止めて実現に努める」という事だったので、今後は大明地区の新しい公共交通のあり方についてみんなで考えて、JR九州へ要望していかなければなりません!!

日田市夜明公民館横の体育館で行われた説明会

(以下、大分合同新聞より引用)

日田市長がBRT容認 日田彦山線、早期復旧を優先

 2017年7月の福岡・大分豪雨で被災し、一部区間で不通が続くJR日田彦山線の復旧策について、地元・日田市の原田啓介市長は1日、線路の一部を専用車道にするバス高速輸送システム(BRT)を第一候補にすると表明した。ハードルが高い鉄道の復旧を諦め、市民の利便性の早期確保を最優先した。鉄路再生を求めてきた沿線3市町村のトップがBRTの導入容認を明言するのは初めて。
 日田市はこの日、3回目の住民説明会を市内で開いた。不通区間沿いの大鶴、夜明両地区などから約80人が出席。JR九州が2月に大分、福岡両県知事らに提示したBRTの具体案を伝えた。
 意見交換で住民は「豪雨からの2年8カ月はあまりに長い時間だった。早急に結論を出してほしい」と要望。依然として鉄道の復旧を望む声が出たものの、原田市長は利用者や地域のニーズに沿った案であれば「真剣に議論していく」と前向きな姿勢を示した。
 終了後の会見で「地域の高齢化も進んでいる。鉄道の復旧が筋だが、断念せざるを得ない状況。これから5~6年も待てないというのが住民の大半の意見と考えている」と語った。
 説明会には同社の前田勇人副社長も出席。専用道を往復させるバスは「赤字が続いても運行する」と答えた。住民からは車両の走行経路、ダイヤ、乗降場所への質問が相次いだ。
 日田彦山線は豪雨で日田市、福岡県東峰村、同添田町の鉄橋など63カ所が被災し、夜明(日田市)―添田(福岡県添田町)で不通が続く。これまで両県は鉄道での復旧を訴えてきたが、同社は維持費として年1・6億円の公費負担を要求。話し合いは膠着(こうちゃく)状態に陥った。
 2月に関係自治体とJRが開いたトップ会議で、広瀬勝貞大分県知事は「BRTは速達性や利便性がある程度確保されている」と発言。容認論が広まり、自治体側は鉄路再生を断念する流れに傾いた。
 同会議は3月中に結論を出す方針。

記事・用語解説

BRT(バス高速輸送システム)

 線路の一部を専用道にしてバスを走らせ、輸送の定時性や速達性を確保する方式。東日本大震災で被災したJR東日本の大船渡線・気仙沼線などで採用された。JR九州は日田彦山線の彦山(福岡県添田町)―筑前岩屋(同東峰村)間の7・9キロを専用道にする計画。工期は2年程度で、日田―添田間の所要想定時間は72分(鉄道は57分)。工費(10・8億円)や年間運営費(1・1億円)の財政支援は求めていない。

※この記事は、3月2日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。