9月議会一般質問(2)~犯罪被害者支援条例について

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昨日14日の一般質問の2項目目について報告します。

2 犯罪被害者支援条例について  
[井上あきお] 大分県犯罪被害者等支援条例制定までのスケジュール、並びに条例制定に係る知事の基本的姿勢は?

[広瀬知事]条例案は今年12月の県議会に提出できるよう準備を進めている。
二次被害の防止・県民向けの広報啓発・経済的支援の3つを柱に考えている。
犯罪の被害にあわれた方々が再び平穏な生活を取り戻せるよう、被害者の心情に寄り添った支援を行っていきたい。

*犯罪被害者支援は誰のための施策かというと、すでに被害者となった皆さんに対する支援ばかりでなく、これから被害者になるかもしれないすべての皆さんのための施策です。

*高齢者の皆さんや障がい者の皆さんに対する支援などと同じように、当然あるべきセーフティネットです。

*大分県に犯罪被害者やその家族等を支援するためのすばらしい条例が制定されること要望して質問を終わりました。

以下、大分合同新聞の記事より。

「犯罪被害者支援条例案 次の定例県議会に提出」

広瀬勝貞知事は14日、犯罪被害に遭った人たちを支えるための県条例案を次期定例県議会に提出し、年内の制定を目指す考えを明らかにした。周囲の心ない言動などで傷つく「二次被害」の防止や経済的な支援施策に取り組むのが柱。県は来週に素案を公表し、県民から意見を募る。条例制定は県内で初めて。

 この日の県議会本会議で、井上明夫氏(自民)の一般質問に答えた。

 知事は「犯罪被害者を出さないことはもとより、被害に遭った人たちが置かれた状況への理解を深め、心情に寄り添った支援を県民一体となって推進する必要がある」と説明した。
 二次被害による精神的苦痛や心身の不調といった問題を踏まえ「個々の状況に応じた適切な支援を途切れなく実施すること、被害者の状況を県民に正しく認識してもらうことが重要だ」とも指摘した。
 県の責務として、支援施策を総合的に策定・実施し、市町村が地域の実情に応じた支援に取り組めるよう「必要な情報提供や助言などの協力をする」と述べた。他にも経済的な助成についての情報提供など必要な施策を講じるという。

 支援条例は、県内の被害者遺族らでつくる「ピアサポート大分絆の会」(佐藤悦子代表)と支援団体「大分被害者支援センター」(三井嘉雄理事長)が昨年8月から始めた各議会への請願活動で機運が高まった。

 今後、市町村でも条例化が検討される見込み。見舞金制度の導入に当たっては自治体から「県が一部を負担してほしい」との声が出ており、県条例で市町村への財政援助を盛り込むかが焦点の一つ。知事は判断について明言しなかった。

 井上氏は「市町村が足りない部分の支援をお願いしたい。条例は当然あるべきセーフティーネットだ」と要望した。
 議場で傍聴した佐藤代表は「私たちが訴えてきた二次被害の防止や被害直後の経済的な支援が大切と言ってもらえた。大きな前進。被害者が孤立せず、生きやすくなる条例にしてほしい」と望んだ。

「全国の模範に」 遺族ら内容充実求める
 「全国の自治体の模範になる条例を作ってほしい」。犯罪被害者支援条例制定の動きに合わせ、県弁護士会が9月、大分市内で開いたシンポジウムでは、県内の犯罪被害者遺族や支援者から内容の充実を求める声が相次いだ。

 テーマは「今、被害者は何を求めているか~損害回復の実効性確保と二次被害の防止に向けて」。民事訴訟の判決が確定しても加害者が被害者に賠償金を払わないケースが相次いでおり、経済的な回復をどうやって担保するべきか議論を交わした。

 二次被害については「何の落ち度もない性被害者が職場の無理解から退職に追い込まれ、二重、三重に苦しんでいる」などの実態が報告された。
 大分被害者支援センター理事長の三井嘉雄弁護士は「二次被害とは何かを県条例で定義してもらい、経済支援にも正面から向き合ってほしい」と県に要望。

 同センターのコーディネーターは「声を上げられない被害者のことも忘れてはならない。被害に遭った全ての人に平等な支援が届くことを望みます」と訴えた。

※この記事は、9月15日大分合同新聞朝刊27ページに掲載されています。