県議会3月議会、3月8日の私の一般質問のうち「大分あったか・はーと駐車場利用証制度について」「教員の確保について」「おおいたうつくし作戦について」の質問の要旨と答弁は下記のとおりです。
*パーキング・パーミット制度(車いすマーク駐車場利用証制度)の普及啓発を!
[質問]パーキング・パーミット制度とは、車いすマーク駐車場を利用できる対象者を明確化した上で、その方々に利用許可証を発行するという制度で、本県では23年12月から「大分あったか・はーと駐車場利用証制度」として運用が開始されている。
この制度の導入後のマナー違反の減少につながっているか、また、制度の普及啓発はできているか?
[部長]制度の導入後、協力施設も増えて、普及は進んでいる。それに伴いマナー違反は減少している。今後もマナー向上につなげていきたい。
(まとめ)大分県として4年前にこの制度を導入して、ある程度の広がりは見られるようですが、まだまだこの制度は知名度が低いと感じるので、より一層の周知啓蒙が必要であると感じます。大分県は今議会で「障害のある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例」を提案しています。その「心豊かに暮らせる」という部分にかかわるこの制度を県として積極的に広めていってもらいたいと思います。
*県外からの教員の確保のあり方の再考を!
[質問] 大分県出身者で他県で教職に就き、豊富な経験を積んでいる方が大分県に帰って教職につこうとしても、新卒の人と同様に本県の採用試験を受けなければなりません。県外での教員経験者の採用枠を今一度見直し、郷土で教鞭を振るうことを希望される方々の門戸を拡げ、貴重な教員人材を確保できる制度となるよう、採用制度の見直しを検討してはどうか?
[教育長]今後10年間で教職員の半数が定年退職するため、教員の人材確保は重要である。
経験年数など一定の条件の下で、他県の正規職員の経験者に対する一次試験免除も行っている。今後さらに貴重な人材を確保できるように経験年数の短縮も検討したい。
(まとめ)枠を作って他県での経験者を積極的に採用することを他県に先駆けて充実させてほしいと思います。大分県の教育界に外で学んだ経験者を受け入れることにより、多くが県内の大学の出身者である教員の中に新しい血液が入り、考え方の幅が広がるのではないでしょうか。
大分県では、江戸時代に日本における代表的な私学の咸宜園が、全国から多くの人材を受け入れたという歴史があります。
他県で得た教員としての経験を郷土のために生かしたいという人材の確保のために、大分県を受験しやすい環境を整えてもらいたいと思います。
*一刻も早いサクラの「てんぐ巣病」対策を!
現在、日本中で植栽されているサクラの7割以上はソメイヨシノという品種である。美しい花が枝に群がって咲くことから、人々に最も好まれ、サクラと言えばソメイヨシノのことを指すほど、広く一般に知られている。
ところが、ソメイヨシノには「テング巣病」という病気にかかりやすいという欠点がある。テング巣病は伝染性の病気で、病気にかかった枝は花をつけず、しかも次々に他の木に伝播し、被害を拡大させる。テング巣病は樹勢の衰退や短命化を引き起こすとともに、花をつけないので美観を損ねることから、サクラの名所や観光地では大きな問題となっている。
県内をあちこち回ると、至る所にテング巣病におかされたサクラの木が見受けられる。テング巣病はできるだけ早期に発見し、早期に被害にあった枝を取り除くことが重要である。地域の人々がサクラに対する関心を高め、地域のサクラは地域で守るという、地域が主体となった保護管理活動が望まれる。
大分県は県民が誇れる優れた自然景観を保全するための「おおいたうつくし作戦」を展開しているが、この問題をどう考えるか?
[部長]「おおいたうつくし作戦」は本県の豊かな自然を将来の世代へ確実に継承する県民運動である。地域が主体となって貴重な地域資源であるサクラを保全していくことは、まさに「うつくし作戦」が目指すところの地域活性化の姿と考えるので、このような取り組みを支援していきたい。
(まとめ)大分空港道路沿線にも多くのソメイヨシノが植えられていますが、ここでもテング巣病の被害が目立ちます。多くの観光客の皆さんの目に触れるルートであり、ここに見事な桜並木が整備されているかどうかは、最初に取り上げた観光振興の観点からも重要なことです。
大分県からテング巣病撲滅の県民運動を始めて、それが全国に広がることになれば、より充実した「おおいたうつくし作戦」になっていくと思います。