近年、地球温暖化の影響からか全国各地で洪水等の災害が頻発するようになり、かつ激甚化しています。
平成27年9月の関東・東北豪雨では鬼怒川の堤防が決壊しました。堤防が整備されている鬼怒川においても、想定を超える雨により甚大な被害が発生しています。
気候変動の影響に伴い集中豪雨の発生頻度が高まることにより、今後も水害の頻発や激甚化が懸念されています。人命を守り、被害を最小化するためには柔軟かつ迅速な対策を進めることが必要だと考えます。
(1)水害対策について
[質問] 水害の頻発化・激甚化に対して、県は今後どのように取り組んでいくのか伺う?
[土木建築部長] 頻発化・激甚化する水害への対応が喫緊の課題であると認識している。河川改修やダム建設などすすめるが、ハード対策には膨大な費用と時間がかかるので、ソフト対策の充実・強化が必要である。
最大規模の降雨に対応した「洪水浸水想定区域図」を早期に作成し、市町のハザードマップ見直しを支援していく。
(2)日田市内の河川復旧について
[質問] 平成24年7月の九州北部豪雨災害では、市内を流れる花月川の堤防2か所が決壊し、13か所で堤防を越えて水があふれた。また、花月川では夕田橋、有田川では日掛橋の橋脚にかかった多量の流木が流れを塞ぎ氾濫するなど、多数の浸水被害が発生した。現在も花月川、有田川で改良復旧を進めている。現在の災害復旧の進捗と、今後の見通しについて伺う。
[土木建築部長] 九州北部豪雨により被災した場所のうち、有田川と花月川で改良復旧工事が残っているが、治水安全度を上げる改良復旧事業を実施しており29年度中に完了する予定である。このほか小野川や花月川で橋の改築を含む河川改修を実施している。
[質問] 九州北部豪雨では、山国川流域でも氾濫し、国道212号線が寸断されたが、その際、当時開通したばかりの中津日田道路の一部である本耶馬渓耶馬溪道路がう回路として大きな役割を果たした。
このことから中津日田道路の一日も早い全線開通が待たれるが、日田市側の整備が遅れている。日田山国道路は平成27年にようやく事業化されたところだが、現在の進捗状況は?
[土木建築部長] 日田山国道路については、現在工事に向けた調査を進めており、構造等の地域への説明を近日中に行い、その後用地の取得を行う。
中津日田道路は災害時の迂回路にもなるので、早期の全線開通に向けて取り組みたい。
[まとめ] 平成24年の豪雨災害の復旧工事が平成29年度中に目途がつくということは、災害から5年8カ月の年月を要するということで、改めて被害の大きさを実感します。今後、ハードとソフトの両面での災害対策が急務です。
河川が氾濫した時の迂回路という意味でも重要な「中津日田道路」については、完成後は中津江村の「鯛生スポーツセンター」から上津江の「オートポリス」まで延ばすことを要望して質問を終わりました。