大分県議会、平成29年第1回定例会は、2月27日に開会して3月7日と8日に代表質問、9日~13日に一般質問、14日から各委員会、29日に採決して閉会という日程です。私は一般質問の1日目の9日に質問を行いました。一昨年、県議になってから4度目の一般質問となりました。質問の要旨と答弁は下記のとおりです。今日から数回に分けて報告します。
1.林業振興について
(1) 林業振興について
[質問] 大分県はスギの素材生産量全国第3位の林業県であり、平成18年度から県独自に森林環境税を導入し、資源の循環利用による林業の成長産業化と公益的機能の高度発揮に力を入れている。また、人工林を適切に管理して木材を生産し、地域に雇用を生む林業は、地方創生の観点からも重要な産業とされている。改めて大分県における現在の林業資源の現状を踏まえ、今後の林業振興についてどのように進めていくのか、広瀬知事の考えは?
[知事] 将来を見据えて資源を育てることが大事。現在、森林資源は充実しているが、木材生産量を拡大するため、間伐中心から主伐・再造林の林業へと本格的にシフトしたい。
高性能機械や林道整備・苗木の改良によりコストダウンし、攻めの林業に転ずるチャンスととらえて施策を充実させたい。
(2) 森林資源の循環利用について
[質問] 皆伐を推進するということだが、原木価格の低迷に加え、シカによる食害などで、伐採後植林し、育て、再度伐採するまでの採算性は、以前に比べてさらに悪化している。資源の循環利用を適切に行うため、今後どのように取り組んでいくのか?
[農林水産部長] 再造林をすすめて育林する費用の負担軽減をはかる。初期成長の早い苗木の開発・住宅メーカーの寄付金を活用した苗木の全額助成・再造林時や下草刈りの補助率のアップ等を行う。
(3) 林業大学校について
[質問] 国産材に対する需要を増加させ、自給率の増加を目指すなかで、林業の担い手不足の深刻化が予想される。即戦力となる人材の育成は急務であり、全国的に林業大学校の開設が各地で相次いる。九州一円から人材が集まりやすい位置にあり、全国有数の林業地である日田市に専修学校の認可を受けた2年制の林業大学校を設置すべきだと考えるが、県の考えは?
[農林水産部長] 現在は1年制「おおいた林業アカデミー」で即戦力となる技能者を要請している。2年制の林業大学校を導入するには卒業生の受け皿として給与面等で高い処遇のできる事業体の育成も必要。
[まとめ] 資源の少ない日本にとって、森林は貴重な資源です。治山治水や地球温暖化防止などの森林機能は、50年サイクル位で人工林を適切に管理することで最大限発揮されると言われています。
林業は木材を生産し、雇用も生み出すということで経済的にも大きな意義あります。林業関係の業界が就労環境の向上に向けて努力するのももちろんですが、林業は大分県の基幹産業であるという認識のもと、県としての引き続きの振興策を求めました。
また、九州で最初の2年制の林業大学校を日田市に設置することも引き続き求めて行きたいと思います。