中津日田道路は、中津港から大分自動車道日田ICに至る延長55キロの地域高規格道路として、日田中津間の移動時間の短縮・災害時の迂回路の確保・新たな観光や物流ルートの確保などをめざして、今から30年前の平成6年に計画路線として指定されました。
その後、中津港側の工事は着々と進み、中津港から耶馬渓山移ICまでの33キロのうちの85%にあたる28キロが今年度中に完成する見込みです。
一方、耶馬渓耶馬渓山移ICから大分自動車道日田ICの22キロのうち完成は0%で、「日田山国道路」がようやく平成27年に事業化され、令和12年の工期に向けて、現在急ピッチで工事が進んでいます。「日田山国道路」には5本のトンネルが計画されていて、8.8キロのうちトンネル部分が60%を占めます。そのうち一番日田市街地寄りのトンネルが、長さ869mの「藤山トンネル」(日田5号トンネル)です。
「藤山トンネル」の工期は来年3月、「日田山国道路」の工期は令和12年度。「日田山国道路」ができる頃には、「中津日田道路」の80%ができているはずです。完成にはもう少しかかりますが、一日も早い完成を目指します
(以下、西日本新聞より引用)
中津市山国町-日田市三和 「藤山トンネル」貫通
大分県日田市と中津市を結ぶ地域高規格道路として、県が事業主体となって整備を進める中津日田道路の一部で、中津市山国町と日田市三和を結ぶ日田山国道路(8・8キロ)にある「藤山トンネル」が6日、貫通した。
同トンネルは長さ869メートル幅10・5メートル。事業費約40億円。工期は1年3カ月で2025年3月に工事が完了する。施工業者によると掘削部分の多くは比較的軟らかい凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)で、出水もなく工事は順調に進んだという。騒音など環境面に配慮し、土砂運搬は騒音が少ないベルトコンベヤーを使うなどした。
この日、現地で貫通式があり、トンネルの名称が披露された後、関係者が貫通した場所を塩、日本酒で清め、椋野美智子日田市長らが通り初めをした。施工業者による樽(たる)みこしもあり、元気なかけ声が坑内に響き渡った。鏡開きや乾杯、出席者全員での記念撮影などもあり、にぎやかに貫通を祝った。
県によると、日田山国道路には五つのトンネルが計画され、藤山トンネルが最初の貫通。他のトンネルは貫通のめどは立っていない。中津日田道路は延長約55キロで、うち22・8キロが開通しているが、用地買収が済んでいない箇所がある。
(渋田祐一)