義務教育における基礎基本の学力の定着状況を把握するため、国・県・市で毎年学力テストが行われています。日田市においては小学生は大分県下で上位の成績ですが、中学生になったとたんに大分県下で下位に落ちる傾向があるようです。ちなみに大分県の中学生の成績は全国で30位台40位台が定番となっている中での結果です。
4月に私は広瀬大分県知事と原田市長と赤星議長と同席する機会があったのですが、その際、広瀬知事が私と市長と議長のところへ来られて「日田市の中学生の学力テストの結果が悪い。日田市はかつて咸宜園のあった場所なのになさけない。市と議会はどういう対応をしているんですか」と大変嘆いておられました。
[質問] 日田市の中学生の学力テストの結果と対応策は?
[教育長] 国語→基本的にOK。理科→基礎的な部分が改善されている。数学・英語→十分な定着が図られていない。
改善策は(1)習熟度別授業の推進教員の増員。(2)確認テストの実施。(3)「学力向上プラン」の学校をあげての取り組み。(4)教科部会ごとの授業研究など組織的に指導方法を改善。
[質問] 中学生に対する日頃の学習指導で使われている「自学ノート」には、どんなことでもいいから1日30分~1時間かけて1日1ページ大学ノートにその日勉強した記録を写す。
写すことが目的化して問題を解く能力が身についていないのでは?
写す時間があれば問題を解くことに集中させた方がいいのでは?
[教育長] 自学ノートを使った家庭学習は役に立ってないので、他の方法を考えるように指導している。
[まとめ] ここでいう学力とは義務教育でここまでは身につけてほしいというレベルのものであり、学力テストでは勉強についてこれない子供をいかに少なくするかが平均点アップにつながります。
学力テストで競争することを悪く言う人もいますが、学校が指導方法を改善して競い合うことは当然のことです。
ところで日田市教育長の合原先生は「健康上の理由」で今月までで退任されます。
合原教育長は就任以来、学力向上には力を入れてこられました。現在、小学生に関しては一定の成果が出ていますが、中学生に関してはまだまだこれからというところだと思います。
今回の退任は後ろ髪引かれる思いではないかと思います。
今後は健康に留意されながら、これまでの経験を生かして自由な立場で、日田市の子供たちのことを考えていただきたいと思います。