髙瀬川に清流が戻る❢❢(新聞記事あり)

「高瀬川清流バイパス」の竣工式が行われ、その後現地を視察しました。高瀬川は上流の前津江町のシオジ林からの清流が流れています。しかし下筌ダム・松原ダムからの水が導水管を通って高瀬川ダムに流れ込んで混合することにより汚れた水に変わっていました。

 その解決のために上流の水をダムを通さずに下流に流す「清流バイパス」をつくる取り組みが平成15年から始まり、平成29年から工事にかかりこのたび完成にこぎつけました。「高瀬川の清流を取り戻す会」はじめ関係者の皆さんの熱意に心から敬意を表します❗️

(以下、大分合同新聞より引用)

日田市の高瀬川ダムに「分水路」完成 下流の水質改善へ、住民の念願かなう

日田市高瀬の高瀬川ダム下流の水質改善を図る「高瀬川分水路」(清流バイパス)が完成した。ダムを迂回(うかい)させて同川右岸側に埋設した導水管を通じ、上流部の清流を下流部に流す仕組み。「清流を取り戻したい」と、20年ほど前から訴え続けてきた住民の願いがようやくかなった。
 高瀬川ダムは九州電力が運営。市内の大山川にある大山川ダムから柳又発電所(水力)に送水する際の調整池として、1973年に完成した。
 高瀬川上流の前津江町権現岳からの清流が流れ込む一方、大山川ダムからの送水とダム内で混じり、酸素不足などに起因した「水質悪化を招いている」と問題視されてきた。
 地元住民は2003年に「高瀬川の清流を取り戻す会」を結成し、分水路設置の要望を始めた。県と市は16年度から工事に着手。度重なる水害や地形の問題などで難航し、計画より約2年遅れの今年3月24日に完成した。総事業費も当初予算(約3億4千万円)を大きく上回る約6億2千万円に上った。
 分水路はダムの上流約800メートルから取水し、埋設した送水管(全長約770メートル)を通じて下流に放流(毎秒最大1トン)する。ダムからの放流は原則なくなり、川が本来の姿を取り戻すと期待されている。
 今月3日に高瀬小体育館で竣工(しゅんこう)式があり、古田京太郎市高瀬振興協議会長(79)が「高瀬川を中心ににぎわいを創出し、地域活性化に取り組む。分水路を共有財産として守り育てたい」とあいさつ。関係者の代表がテープカットをして完成を祝った。
 取り戻す会発起人の一人で同会事務局長の財津忠幸さん(78)は「ただ水がきれいになっただけでは駄目。住民の知恵で生かしていかなければ。これからが本番」と話した。

※この記事は、4月9日 大分合同新聞 13ページに掲載されています。